農業は儲かる!

2017年8月15日
農業は儲かる!

先日、和日米会(わかこめかい)というお米に携わる人で構成されている会の定例会に参加してきました。簡単にこの会を紹介しますと、「和」は日本の心、「日」は日常、「米」は日本食文の礎という理念の下、各々が自己啓発プログラムを企画し運営する集まりです。
当初、東は秋田、西は九州まで会員がいて5、60名いました。会が大きくなるとどうしても勉強目的の入会ではなく商売目的で会を利用する人が増えてきます。
会の趣旨が希薄になってきた数年前に刷新し現在は少数精鋭となり活動しております。

そんな会員だからこそ様々な伝がありまして、稲作農業に携わる4団体にそれぞれがアポイントをとり当日講演をいただきました。講演いただいた内3団体のみなさんは農業に未来のビジョンを見出していて確実に儲けていました。とかく稲作農業と言うと労働条件が悪く既得権や地域社会との整合性、しがらみや政策に左右させられるといったブラックなイメージにより就農する人は少なく、既存の農業従事者の減少も加速的で生産量の減少が危ぶまれています。政策で地方創生事業が盛んに行われていますが、これもなかなか上手くいかないのが現状です。

そんな状況の中でたくましく収益を上げているのが、若い世代の経営する農業法人です。政策に左右されない経営基盤を確立することに長けて、助成金などの農業政策は上手く利用する。一つの団体の方は助成金に頼らない経営を確立するとまで断言していました。そして皆さんに共通して言える事は、地元地域から信頼を得て農地を委託され、栽培業務に集中し特化するという事です。

現在お米の流通は法律上、生産者自ら栽培したお米を自分で販売する事が出来ます。政府主導で6次産業と言われる生産と加工が一体となった助成事業も盛んに取り組まれています。ただ、生産者が加工業を手掛け直接消費者へ販売するためには設備投資と人件費が必要になるとともに営業活動と事務処理も増え複雑な作業により労力が分散され生産力が落ちてしまいます。
そうなると要の生産物が品質低下を起こし本来の業務がなおざりになります。NPOなどの非営利組織ではなく、営利目的の株式会社だからこそ知恵を働かせた経営努力が試され自由な発想が可能になるのだと改めて実感しました。
消費者への直接販売は小売店に任せ、質のいいものを生産し納品先が納得して販売してもらえる品質を生産すると、自然に信頼や信用が得られているのでしょう。

毎年変わる天候で品質が変化する農産物は栽培技術のマニアル化や農機具のIT化でカバーし品質を担保している様子を伺い、農業こそ労働力を機械化やIT化によって補う事で未知の可能性が広がる業種だとつくづく思いました。
伝統と先進技術の融合こそが農業者の減少と生産力低下に歯止めをかける有効な手段だと感じました。すでに儲かる農業は実現しています。

Profile

金井 一浩(かない かずひろ)

金井一浩(かないかずひろ)

吉祥寺生まれ吉祥寺育ち。
高校卒業後、大学に進学せず1990年証券会社へ入社しバブル崩壊を肌で経験。阪神淡路大震災の時に感じた利益優先のマーケットに疑問を感じこの年に退社。フリーター業で生計を立てるも、規制緩和の時代変化に対応できていない実家の米屋に危機感を覚え家業を継ぐことに。その後、お客さんに目が向いていないお米業界の古い体質や流通から脱するために1年半の通信教育を経て業界で一番難しいといされる「お米アドバイザー」を取得、後に第1回環境社会検定試験に合格し、フード&ヘルス研究所主催の小児食生活アドバイザーに認定される。単に美味しさだけではなく環境や健康も考えた生活の中のお米選びをお客様に提案し提供している。現在では本業の他に業界の若い世代が集まる「和日米会」の会長を務め、「フリースクール上田学園」にて日本食文化の講師を担当する。

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