自然の物を独占していいのだろうか?
種子法が廃止に!日本の農業がヤバイかも!?

2017年6月15日
自然の物を独占していいのだろうか?種子法が廃止に!日本の農業がヤバイかも!?

種子の権利が民間へ開放されます。これによりこれから始まるであろう主要穀物種の利権争いに経済的にも健康的にも一番の被害を受けるのは消費者です。ワイドショーと化している国会質疑の影でしれっと通過してしまった種子法廃止法案、日本人の主食である種の規制が一般開放されました。野党の体たらくには憤慨してしまいますが、私たち消費者が絶対知っておかなければならない重要事項であり、他人事では済まされないことを念頭に是非一緒に考えていただければと思います。

まず種子法とは、条例通り「稲、大麦、はだか麦、小麦及び大豆」を都道府県が生産場所と生産者を指定し品種を審査するという公が主要種子を管理する法律です。

そもそも主要な種とは自然からの恩恵であり人間にとっても有益な食糧でもあります。とかく日本人にとって農耕は社会形成や食文化の発展に大きく貢献してきた歴史があり、生命の源です。天皇陛下も毎年お田植えをし、収穫し、新穀はまず神様に献上するといった具合に日本人とお米は特別な関係性を持っています。そのため各都道府県には種子試験場が存在し公が保管、育種する事で在来種が保存可能になり、コシヒカリやササニシキといった誰しもなじみの深い優良種を輩出してきました。

よって今現在なんの障害も無く消費者の手元に安全な状態で提供する事が可能になっています。優良品種を生み出すという概念は種子の固定化や安定化が必須で、育種研究が欠かせません。よって公の機関から格安で農家に種が安定供給され安定栽培につながる。そんな流通システムが崩壊してしまう可能性があるのです。

種子法廃止により考えられる崩壊のシナリオですが、まずアグロバイオビジネスです。
種の遺伝子情報を意図的にいじり、害虫や細菌、農薬などの耐性を持たせた「遺伝子を組み換え作物」の流通。それ専用の農薬を使い作物以外の雑草だけを枯れさせ収穫量を保証させる、よって栽培技術はあまり関係なくなるので農家はただの労働者になります。
カタルへナ法が存在しますがよく読むと遺伝子組み換えを容認しているかに受け取れる内容になっています。

知的財産権という考え方。
本来種は誰のものでもなく野生のはずなのにアグロバイオビジネスで開発した不自然な種を企業が特許育種者件を取得し種子を抱え込むことが可能とされています。
またその種は一代限りのF1種で、種に知的財産権が付けられ、特許育種者の権利が発生、在来種が栽培されているほ場に何らかの理由で種がまぎれ込みGM(遺伝子組み換え作物)汚染が生じた場合、知らないうちに訴訟問題に発展したというメキシコの例も存在します。

このように、ふとイメージするだけでも生産現場の構図がガラリと変る可能性がある種子法廃止法案。

糖質制限だ、スーパーフードだとか言っている場合ではなく、在来種なのか遺伝子組み換えなのか購入時に選別するようになるかもしれない。
今からでも日本型の食生活を基本としたスタイルへ戻さないと、環境保全や次世代へ食文化の継承、酒や味噌、糠漬けといったお米を使う醗酵文化までもが危うくなる前兆と捉えるべきだと思います。

Profile

金井 一浩(かない かずひろ)

金井一浩(かないかずひろ)

吉祥寺生まれ吉祥寺育ち。
高校卒業後、大学に進学せず1990年証券会社へ入社しバブル崩壊を肌で経験。阪神淡路大震災の時に感じた利益優先のマーケットに疑問を感じこの年に退社。フリーター業で生計を立てるも、規制緩和の時代変化に対応できていない実家の米屋に危機感を覚え家業を継ぐことに。その後、お客さんに目が向いていないお米業界の古い体質や流通から脱するために1年半の通信教育を経て業界で一番難しいといされる「お米アドバイザー」を取得、後に第1回環境社会検定試験に合格し、フード&ヘルス研究所主催の小児食生活アドバイザーに認定される。単に美味しさだけではなく環境や健康も考えた生活の中のお米選びをお客様に提案し提供している。現在では本業の他に業界の若い世代が集まる「和日米会」の会長を務め、「フリースクール上田学園」にて日本食文化の講師を担当する。

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