流行の「もち麦」を検証

2016年5月15日
流行の「もち麦」を検証

少し前になりますがTVで「もち麦」を特集したそうですね、いまだに問い合わせがあります。よって今回も検証シリーズ「もち麦」の何がいいの?を分析してみたいと思います。

もち麦が体にいいとされる理由の一つは食物繊維でしょう、〇〇に対して2.5倍といった感じで謳われています。もう一つは白米より太りにくいといったところですかね。
さてその食物繊維、そもそもどんなものでしょうか。言葉からするとなんだか糸状の繊維質が体を掃除してくれるイメージを持ちますがその実態は少し違います。食物繊維の別名は不消化性多糖類といい、人の消化吸収酵素では消化しにくい、あるいは消化されない多糖類(糖質)のことを指します。

この不消化性多糖類は腸内細菌が作った発がん性物質の濃度を薄め、腸粘膜に対しての作用が弱められ排便量を増やす効果があるそうです。さらには血中コレステロールや毒物を溜め込み体内への吸収を阻害し輩出される効果もあるそうです。たぶんこの辺の効果がダイエットに結びついているのだと思います。 しかし食物繊維を豊富に摂ると健康が促進されるという考え方は少し早まった考え方みたいです。体内への吸収を阻害されるのは鉄や銅、カルシュウムといったミネラル成分も一緒に輩出されてしまいます。もう一つは不消化物が大腸に入ってくると腸内細菌がこれを利用してかなり分解し、酢酸、乳酸などの有機酸とメタンガス、炭酸ガス、水素ガスを生成しますのでお腹が張ったり、ゴロゴロなったりするそうです。

特定の物質だけをクローズアップし過剰摂取するとかえって健康を阻害する事が多くあります。炭水化物抜きダイエットのように特定の物質を抜いても同じ事。病的に痩せるより健康体のほうが遥かに病気というリスクを回避する体力や免疫力が備わると思ったほうがいいでしょう。

白米は口に含んだ瞬間すぐに甘みを感じます、よってよく噛まずに飲み込んでしまう傾向にあります。そうすると満腹中枢の刺激が少なく必要カロリー以上に食べてしまう事につながります。そして咀嚼回数が少ないと唾液に含まれる消化吸収酵素の分泌が少ないために食物を分解する力が弱く未消化の炭水化物が栄養として還元されずに脂肪になるといった具合です。白米にもち麦を混ぜても食べ過ぎれば逆に太ってしまう、もち麦も雑穀の一種類として他のものとバランスよく取り入れることが賢い食べ方だと思います。

前回の繰り返しになりますが、このもち麦騒動によって食事にファッションや流行を求めないライフスタイルこそが健康(バランス)を保つ大切な要素だと改めて思いました。

Profile

金井 一浩(かない かずひろ)

金井一浩(かないかずひろ)

吉祥寺生まれ吉祥寺育ち。
高校卒業後、大学に進学せず1990年証券会社へ入社しバブル崩壊を肌で経験。阪神淡路大震災の時に感じた利益優先のマーケットに疑問を感じこの年に退社。フリーター業で生計を立てるも、規制緩和の時代変化に対応できていない実家の米屋に危機感を覚え家業を継ぐことに。その後、お客さんに目が向いていないお米業界の古い体質や流通から脱するために1年半の通信教育を経て業界で一番難しいといされる「お米アドバイザー」を取得、後に第1回環境社会検定試験に合格し、フード&ヘルス研究所主催の小児食生活アドバイザーに認定される。単に美味しさだけではなく環境や健康も考えた生活の中のお米選びをお客様に提案し提供している。現在では本業の他に業界の若い世代が集まる「和日米会」の会長を務め、「フリースクール上田学園」にて日本食文化の講師を担当する。

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