自然派ワインの造り手
ブルーノ・シュレール

2019年3月28日
自然派ワインの造り手 ブルーノ・シュレール

今回は2019年3月に初来日を果たしたアルザスワインの造り手ブルーノ・シュレールをご紹介致します。
蔵の名前は「ジェラール・シュレール」ジェラールとはブルーノ・シュレールのお父さんジェラール・シュレールの名前。1958年までは葡萄栽培家として代々200年近く続く農家だった。1959年よりジェラールが葡萄園元詰めワインを開始。蔵を立ち上げた。その父の名前が蔵の名前となっている。
現在はブルーノが栽培から醸造まですべてを担っている。彼は1982年からこの蔵に入りAOC(原産地呼称制度)の枠にとらわれず独自の考えに基づいたワイン造りを行ない、「アルザスワインの常識」を覆すオリジナルな味わいのワインを生み出している。

BioWine_sub1アルザス地方は、フランスの北東部に位置するヴォージュ山脈の支脈上、ドイツとの国境沿いにある。葡萄畑はそのヴォージュ山脈の東斜面の丘陵地帯を中心に広がるが、この斜面はまさに日当たりの良いバルコニーのようで、葡萄栽培に大変重要な役割を果たしている。この蔵元はコルマールから少し南に位置するHusseren-les-Châteaux(ユスラン・レ・シャトー)村にあり、畑は日照にすぐれた東~南東向きの斜面という好立地条件にある。


BioWine_sub2

またコルマールは、フランスでも最も乾燥した産地の一つであるが、これはヴォージュ山脈がこの地を北西からの激しい雨や風から守っているためである。
フランスの葡萄栽培地の中でも特に乾燥した地方で、年間降雨量は南仏のペルピニャンに次いで2番目に少ない。葡萄造りに非常に適した産地と言われている。
土壌は石灰質土壌中心。粘土石灰質土壌の畑もある。

葡萄栽培は化学肥料や殺虫剤などの化学物質を使わない「ビオディナミ農法」を行なっているが、ラベルに記載できるような認証を得るための「ビオディナミ」の申請をしていない。なぜならビオディナミの認証を得ている生産者でも酸化防止剤をたっぷり入れたり、認証を得ることでビジネスチャンスと思い他の仕事を怠けて美味しくないワインを造ってしまう生産者のものと同列に思われたくないから。

BioWine_sub3彼の造るワインは、INAO(フランス原産地呼称委員会)やアルザスのグラン・クリュ委員会から、いつも目の敵にされてきた。 アルザスのワインといえば、「リッチな味わいでボリューム感のある甘口ワイン」や、「キリッとした酸味でシャープな味わいのさっぱりとした辛口ワイン」が世界的に知られている。 しかし、彼の造ったワインは、それらのワインとは明らかに違うということで、常に折り合いが付かない。ミネラル分やアルコール分に富み味わいの厚みや重層的な味わいの豊富さが圧倒的に他の生産者との違いがある。


BioWine_sub4そんな味わいに虜になる日本のファンも多く。日本で開催されたシュレール・ナイトという100人規模のイベントも大盛況。もうサイン攻めでさながらアイドルの握手会の様相でした。ある輸入会社の方に「何故アルザスのワインを扱わないのか?」という質問をしたところ「シュレールを超えるワインがアルザスにまだ見つかっていないから!」という答えが返ってきた。そこまで言わすほどシュレールのワインには不思議な魅力がある。


まだ飲んでみたことのない方は是非一度このワインを味わってみて欲しい!

https://item.rakuten.co.jp/shinkawa/c/0000000450/

Profile

竹之内 一行(たけのうち かずゆき)

竹之内 一行 (たけのうち かずゆき)

1968年10月生まれ 神奈川県出身。横浜商業高校卒後、レストラン&バーでの修業、
1993年約3週間ヨーロッパへ食べ歩きの旅行をきっかけにワインに興味をもつ。
1996年日本ソムリエ協会ワインアドバイザー修得。その後も都内ワインスクールにてテイスティングの勉強を重ねる。2000年再度渡仏の際に教科書やワインスクールでは、知ることができなかった自然派ワインや地元でしか流通していない真のお宝ワインがあることに興味を持ちはじめ毎年渡仏し現地生産者等と交流を深める。現在、父親が始めた酒販店「エスポアしんかわ」代表。都内等ワイン飲食店にワインの卸や初心者のためのワイン講座等も行っている。

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