「ふるさと納税」やってみた!

2019年7月15日
「ふるさと納税」やってみた!

「お米と暮らし」では、いままで寄稿した多くの内容がお米中心でしたので「暮らし」の観点も取り入れていきたいと思い今回は「ふるさと納税」に関して書いてみました。

私が住んでいる武蔵野市では月に1度、全戸配布される行政情報誌の市報が発行されます。それによると武蔵野市の財政は健全で余剰分があると書かれていました。余分があるのなら雀の涙ほどの納税額の私でも地方活性に役立てるのではと思いまして震災による風評被害を未だに受け、復興支援を必要としている福島県浪江町に「ふるさと納税」してみました。ワンストップ特例制度という確定申告のいらない制度を利用すれば簡単にふるさと納税できます。もちろん返礼品は地場産で地場商店の商品です。

過日、このふるさと納税のあり方が問われ泉佐野市が総務省に利用停止処分を受けましたね。地域産業とは全く関係ないアマゾンギフト券を返礼品とし、過剰な制度利用が理由とされましたが集まったお金額がすごい497億円だそうです。さらに扱い終了直前まで返礼比率を増やしお金をかき集めるといった執着心。公人とは思えない発想ですが、ほかにも高額な家電メーカの製品を返礼品にし、税収を上げている自治体もあったそうですからあきれてしまいます。結局4つの自治体がふるさと納税制度に参加できなくなりました。

日本人のあらゆる制度設計は性善説に基づき作られるような気がします。まさか自治体が拝金主義に走るとは考えてもみなかったのでしょう。地方経済の活性と地場産業の発展が本来の趣旨だとうかがえますが、地域の特性やポテンシャルを引き出す筋道を立てるのが地方行政に求められているのではないかと思います。
今後、泉佐野市の財政計画がどう計画されるのかが気になるところです。

対照的なのが長野県下条村です。俳優の峯隆太さんの出身地ともあって観光大使をされている過疎地域です。「喜平さがつくった奇跡の村」(著者峯隆太)を読むとその健全な自治体運営と町民のために尽力する町長さんの思いや手腕に脱帽することでしょう。町が活性化すれば住民も増えるし出生率も上がる。本来あるべき自治体の姿であり、すべての市区町村のお手本のような気がします。返礼品にアマゾンギフトを使う事はないでしょう。

苦労して収益を上げた民間企業のお金と、それを法律に沿って徴収し予算配分する行政。同じお金でもキャッシュフローが違うと考え方が変わります。そして助成金や優遇措置で既得権者が生まれ税金の無駄遣いが横行し財政難に陥るといったパターンがダメ行政の王道な気がします。実は武蔵野市も外郭団体が多く存在しJR武蔵境の目の前にある一等地に税金をつぎ込み幽霊ビル化が問題視されています、公務員の数もピカ一多いのではないでしょうか。市議会、市民団体が監視役を担っていると思うのですがいささか・・・。安心して暮らせる街とは行政と民間の役割がハッキリ分かれ首長がそれを理解している事が前提だと思います。
けっこう武蔵野市は公民混同が多く存在しているので、次回はその辺を考えてみたいと思います。あなたの住んでいる街は健全ですか?

Profile

金井一浩(かない かずひろ)

金井一浩(かないかずひろ)

吉祥寺生まれ吉祥寺育ち。
高校卒業後、大学に進学せず1990年証券会社へ入社しバブル崩壊を肌で経験。阪神淡路大震災の時に感じた利益優先のマーケットに疑問を感じこの年に退社。フリーター業で生計を立てるも、規制緩和の時代変化に対応できていない実家の米屋に危機感を覚え家業を継ぐことに。その後、お客さんに目が向いていないお米業界の古い体質や流通から脱するために1年半の通信教育を経て業界で一番難しいといされる「お米アドバイザー」を取得、後に第1回環境社会検定試験に合格し、フード&ヘルス研究所主催の小児食生活アドバイザーに認定される。単に美味しさだけではなく環境や健康も考えた生活の中のお米選びをお客様に提案し提供している。現在では本業の他に業界の若い世代が集まる「和日米会」の会長を務め、「フリースクール上田学園」にて日本食文化の講師を担当する。

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