ローカーボダイエットと環境問題の関連性

2016年11月15日
ローカーボダイエットと環境問題の関連性

糖質制限ダイエットが下火になってきたと思ったら先日ラジオ番組でローカーボダイエット食品市場が拡大していると言っていました。糖質制限の言い方を変えただけではないか!と突っ込みたくなりましたが、その市場規模は企業にとって魅力的なマーケットなのだろうと思いました。

糖質制限で痩せるというフレーズはすでに一般化していますが、その効果と後遺症の情報はかなり氾濫しています。
単純に考えて人間も動植物と同じと考えれば、生息地域により気象環境が違い、生息動植物も違う。そこに住む人間の食文化は住環境に左右され、それにより民族単位で消化吸収能力が違う。宗教的な考えもそこから派生していると考えれば、先祖代々育まれてきた伝統食が一番自然の摂理に即した最適の健康食になるはずです。

いまや食にトレンドがある現代。ローカーボと言われるとなんだか少し流行の最先端を進んでいる優越感を感じますが、ただ炭水化物を横文字にしただけ。それを制限するダイエット方法は動物性たんぱく質、いわゆる肉や魚、卵の摂取量を増やすように書かれている物を多く見ます。
今回は食事の観点ではなく自然環境という観点から動物性たんぱく質の多食を考えてみました、するとバーチャルウォーターや遺伝子組み換え作物(GM)というキーワードが思い浮かびます。

まず畜産に欠かせないのが飼料。牛や豚、鳥を育てるには麦やトウモロコシなどの穀類が必要になります。この飼料に使われる穀類はほとんど輸入に頼っています。よって日本の自給率を下げている原因は飼料の輸入が大きいと言われています。
つぎに、その飼料用穀類にGMが使われるということです。輸入先によっては異なりますが人間の口に入る穀物には5%ルールという規制があるのはご存知だと思います。しかし畜産業には適用されていません。よって畜産業者次第になりますが、飼育方法によっては間接的なGM摂取につながる可能性があります。

もう一つはバーチャルウォーターです。考え方なのですが家畜の場合、飼料を栽培するために必要な水と、家畜として飼育するために必要な水があります。たとえば牛肉100g生産する場合に必要な水の量はどのくらいなのか、と言った考え方です。詳しい内容は環境省のホームページに書いてあります。
http://www.env.go.jp/water/virtual_water/

世界の中で安全な水を蛇口からとめどなく飲める、使える環境で生活できる国は日本以外ほとんど無いそうです。数年前から外国資本の日本土地買収が問題になっていますが、政府はもっと早く対応しないと外資から水を買わざる得なくなってしまう、なんて考えると末恐ろしい限りです。

日本は地質学的に砂漠化や旱魃などの被害が少なく食材に恵まれているのに輸入食材に溢れている現在。食糧と環境と農業の関連性を考慮すればローカーボダイエットは自然の摂理から不自然な行為だと思います。健康はバランス、自然もバランスが大切。

Profile

金井一浩(かない かずひろ)

金井一浩(かないかずひろ)

吉祥寺生まれ吉祥寺育ち。
高校卒業後、大学に進学せず1990年証券会社へ入社しバブル崩壊を肌で経験。阪神淡路大震災の時に感じた利益優先のマーケットに疑問を感じこの年に退社。フリーター業で生計を立てるも、規制緩和の時代変化に対応できていない実家の米屋に危機感を覚え家業を継ぐことに。その後、お客さんに目が向いていないお米業界の古い体質や流通から脱するために1年半の通信教育を経て業界で一番難しいといされる「お米アドバイザー」を取得、後に第1回環境社会検定試験に合格し、フード&ヘルス研究所主催の小児食生活アドバイザーに認定される。単に美味しさだけではなく環境や健康も考えた生活の中のお米選びをお客様に提案し提供している。現在では本業の他に業界の若い世代が集まる「和日米会」の会長を務め、「フリースクール上田学園」にて日本食文化の講師を担当する。

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