〜新米を賢く食す〜
第1回 新米とは

2013年9月11日
新米

早い物で今年も新米の収穫時期がやってきました。そこで新米を賢く食べる方法を皆さんに3回シリーズでお伝えしたいと思います。第1回目は「新米とは」です。日本人なのに意外に知らないお米の事、日本の良さを再確認していただければ幸いです。

さて毎年8月~11月は日本各地でお米の収穫が始まります。冬が終わり春先、それまだ雪解けが終わらない3月頃から苗床作りが始まり、5月頃までにはなにも無かった田んぼの中に水が張られ、そこに植えられた苗が約4ヶ月の時を経てたわわに実る稲穂となるのです。

余談ですが新米時期は米穀業界にとって1年の始まりなのです。日本ののどかな田園風景を思い浮かべると、なんだか心和みますよね。そこで一つ質問です、いまイメージされた風景って何処の風景ですか。たぶんそれぞれの個人的な思い入れの有る印象深い映像だと思います。しかし、ほとんどの方が宮崎アニメのトトロに出てくるような里山のイメージをもたれた事だと思われます。

そう、日本は沖縄から北海道まで全ての都道府県でお米を栽培しているために、田舎の風景が大きく違わないのです。ちなみに東京でもお米栽培はおこなわれています。日本は縦長で国土の約70%が中山間地と特殊な地形をしているために、収穫期も暖かい九州地方からだんだんと北上するだけではなく、雪深い場所や標高などでも収穫期は変わってきます。お米の収穫時期が4ヶ月間もの開きのあることに納得していただけたかと思います。

他の理由もあります、麦文化がある地域で有名な群馬県などで二毛作を行っている場合、2期作文化のある沖縄県という具合に気候や地質による栽培環境によっても収穫時期がずれる事もあります。育てるお米の種類(うるち米、もち米)や品種(コシヒカリ、あきたこまち、など)によっても、いわゆる早生や晩生といったように収穫時期が若干変わります。四季のある日本は昔から秋が1年を左右する大切な穀類の収穫時期です、よって五穀豊穣を祈願し各地で祭事が多く行われるのでしょう。

いまでもその名残は各地で伺えますね、新嘗祭がその代表的な祭事だと思います。さて、新米とはどんなお米のことを指すかご存知ですか。新米の定義ですが実はその年に収穫されたお米、今年の場合は25年度産の事を指します。しかし年が変わる12月31日までに精米し袋詰めされた物までを言います。26年になると新米とは言いません。年が明けて新米と表記されているお米があったら精米年月日を確認してください。くれぐれも年明けに新米くださいとは言わないよう気を付けましょう。

さて美味しく新米を賢く食すには選び方も重要です。次回はお米の選び方に焦点を当てたいと思います。

Profile

金井一浩(かない かずひろ)

金井一浩(かないかずひろ)

吉祥寺生まれ吉祥寺育ち。
高校卒業後、大学に進学せず1990年証券会社へ入社しバブル崩壊を肌で経験。阪神淡路大震災の時に感じた利益優先のマーケットに疑問を感じこの年に退社。フリーター業で生計を立てるも、規制緩和の時代変化に対応できていない実家の米屋に危機感を覚え家業を継ぐことに。その後、お客さんに目が向いていないお米業界の古い体質や流通から脱するために1年半の通信教育を経て業界で一番難しいといされる「お米アドバイザー」を取得、後に第1回環境社会検定試験に合格し、フード&ヘルス研究所主催の小児食生活アドバイザーに認定される。単に美味しさだけではなく環境や健康も考えた生活の中のお米選びをお客様に提案し提供している。現在では本業の他に業界の若い世代が集まる「和日米会」の会長を務め、「フリースクール上田学園」にて日本食文化の講師を担当する。

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